食べ物で口臭の原因になりやすい代表的なものは、ニンニクやネギ、そのほかニラやらっきょうなどが挙げられます。
どの食材も、調理されることで罪深いほどの食欲をそそる香りを放ち、食べ応えのある満足度の高いメニューに加えられることが多いです。
ニンニクやネギ、ニラ、らっきょうは、体に良い健康食材でもあるのですが、独特の臭いがあり、口臭原因になることでも知られています。
美味しい料理も多いこれらの食材と、うまく付き合っていく方法はあるのでしょうか?
ここで分かること
ニンニクやネギの臭いの元と対策法
ニンニクやネギは、食べたあとに臭いと言われますが、調理前の状態で手に取るだけではさほど臭いません。
ギョーザを食べた翌日の臭いを考えると、調理や食べることが臭いの発生と関係しているようです。
ニンニクやネギの臭いのメカニズムで、口臭となって強烈な臭いを放つのでしょうか。
ニンニクやネギの臭いについて詳しく調べるとともに、さまざまな対策法や、有効な口臭サプリを紹介していきます。
翌日まで残るニンニクやネギの臭いの原因
ニンニクやネギには、硫化アリルというくさい臭い成分が含まれています。
もっと詳しく言うと、硫化アリルに含まれているアリシンという成分が、翌日まで残る口臭原因です。
本来硫化アリルは、人体に悪さをする成分ではなく、風邪の病原菌を殺菌する働きや、疲労回復、冷え性の改善、血行促進、血液をさらさらにするなど、人体に有用で優秀な成分です。
しかも硫化アリルにはさまざまな種類があり、ニンニクやネギの場合は、アリインという物質が含まれています。
アリインはニンニクやネギを切ることで発生し、酵素と反応を起こすことでアリシンに変化します。
アリシンに変化した瞬間から、ニンニクやネギ特有の臭いが発生し、まな板の上でカットしたばかりの生の状態でもくさいと感じるようになります。
ニンニクやネギの臭いの正体は、アリシンが代表的ですがアリシンは調理過程でさまざまな物質に変化していきます。
その中でもアリルスルフィド類は、アリシンの独特な臭いと、硫黄臭が混ざった臭いを持ち、食べたあとにアリルメルカプタンという物質を発生させて、強い臭いを放ち口臭原因となります。
調理済みのニンニクやネギの独特な臭いは、少量なら、食欲をそそる良い香りに感じられますが、食後2時間後くらいから強く臭いはじめ、硫黄系特有の腐敗臭と調理に使用した香辛料や調味料の香り、メチルメルカプタンや硫化水素も併せて、耐えがたい口臭へと変化していきます。
食品や嗜好品による口臭は、大抵の場合一時的な臭いですが、ニンニクやネギ、ニラなどの臭いは翌日まで残り、その強さも強烈で周囲に気付かれることが多いです。
それは体内に取り込まれたアリルメルカプタンは、腸内でアリルメチルスルフィドに変化し、ニンニク臭の中でも最強かつ最終形に変化するからです。
アリルメチルスルフィドは、体内をめぐり肺から息として放出されると口臭となり、血管から放出されると体臭、便やおならとなって放出されれば便臭となり、口臭を中心に体全体から強い臭いを発します。
アリルメチルスルフィドの臭いのピークは、食後6時間後と言われており、その後16時間から48時間程度続くと言われています。
ニンニクやネギ類が調理する段階から臭うことを考えると、長くさまざまな臭いが続いていることがわかります。
ニンニクやネギなどの摂取する量にもよりますが、翌日までひどい口臭が残るのは、アリルメチルスルフィドが悪さをしていることに起因します。
段階的に臭う成分が変化するとはいえ、くさいと感じる時間はずっと続いているので、とても厄介な悪臭です。
周囲の方からくさいと指摘されることもあれば、スメハラとして見られることがあるのは、アリルメチルスルフィドが悪臭成分の中でも長時間臭うからです。
時間の経過とともに臭いが消えていくとしても、最長で2日間程度はプンプン臭う、なんだか臭いと思われる状態になるでしょう。
ニンニクやネギ類の悪臭は、ひと晩経つと口臭以外に、血管や皮膚から体臭になって放出されます。
そのためニンニク類を食べた初日よりも、翌日の方が臭いがきつく感じ、まとわりついているように感じるケースもあります。
口臭が心配になるニンニク料理とネギ料理一覧
ニンニクやネギを使った料理の中でも、口臭が心配になるのはどんなメニューでしょうか?
臭いの強さや、素材の使用量などを含めて、臭い指数でランキングにしてみました。
臭いが残るニンニク料理ランキング


ニンニクを皮つきのまま丸ごと素揚げにした料理で、皮に包まれていることから、ニンニクの成分がぎゅっと詰まった状態で食べることができます。
味噌や七味、塩などを付けると美味しく食べられ、ニンニクのホクホクした触感を楽しめます。
丸揚げと似ているものにオイル焼きやホイル焼きがありますが、これらも丸揚げと同じようにニンニク本来の味を楽しめる分、口臭のへの影響は非常に強いです。


ニンニクとアンチョビを中心にした、温かいソースで、野菜や肉類にかけて使用します。
少量のソースでも、たくさんのニンニクを使用することや、クセのあるアンチョビも使用するので、口臭が気になるソースです。
おしゃれで美味しいソースということで有名ですが、口臭がきついことでも有名です。


言わずと知れたスタミナ食で、ニンニク・ニラ・ネギなど、アリシンを発する食材を多く使用しています。
ご飯のおかずはもちろん、ビールとの相性も抜群のため、ついつい食べすぎてしまうこともあるでしょう。
餃子の大きさや餡に含まれる野菜の種類によっても臭いの強さは異なりますが、一般的なニンニク口臭の代表的なメニューです。


ニンニクとトウガラシを使ったシンプルなパスタで、スライスまたはみじん切りのニンニクを使用します。
ニンニクの香りを楽しむシンプルなパスタだけに、ダイレクトなニンニクの香りが口臭にも大きく影響します。
また、ソース類とは異なり、主食として食べることがほとんどなので、ニンニク口臭は避けられないメニューです。


ニンニクのすりおろしたものと、バターまたはオリーブオイルなどを合わせておき、フランスパンに塗ってトーストしたものです。
ニンニクをすりおろすことで、臭い成分がたっぷり発生し、さらにオイルでコーティングされるため、香りを存分に楽しめる反面で、翌日の口臭には覚悟が必要です。
ワインなどにも良く合うメニューです。
臭いの残るネギ料理ランキング


ネギをみじん切りにして、薬味にしたものです。
細かく刻むことでネギの臭い成分が大量発生するため、食べた場合は強いネギ臭が残ります。
この刻みネギを使ったドレッシングやソースも同様に強いネギ臭が残ります。


ネギを薄切りにして炒めて、味噌味で仕上げたメニューです。
シンプルながらもネギをスライスしているのでネギの香りが強く出ます。
味噌味のほかの味付けでも、ネギをたくさん薄切りにしたなら、ネギの香りが強く出るメニューです。


ネギを丸ごと1本、またはある程度に切ったものを、こんがり焼いたメニューで、ネギの甘味や歯ごたえを感じられる一品です。
味噌や塩などをつけて食べることが多く、ネギメインの王道料理なのでネギ臭が残ります。
ネギの種類や焼き加減によっては、甘味のほかに辛みなども感じられ、好きな方は積極的に食べる傾向があります。
ですが多く食べるほど、ネギ臭が強く残ります。


ネギをスライスして味付けしたもので、ネギの香りが強いメニューです。
付け合わせにすることが多いですが、ネギの力強い香りがします。
ほとんどの場合、ネギを加熱しないで味付けをするため、ネギの辛みや臭い成分をより多く摂取し、ネギ臭も強く出る傾向があります。


ネギを肉や他の野菜とともに炒め物にしたもので、ネギを細かく刻むほど臭います。
ネギの香りをアクセントにする反面で、ネギの香りが口臭となって残りやすいです。
他の野菜や肉類とネギの比率によっては、臭いの強さは変化します。
にんにく料理やネギを食べる前と後の対策法
ニンニクやネギ料理を食べるときは、事前にわかっているなら、何等かの口臭対策をしたいものです。
完全消臭ができないとしても、できる限りのエチケットとして手を尽くしておきたいですね。
ニンニクやネギ料理を食べる前にできる対策と、食べた後にできる対策に分けて紹介します。
にんにく料理・ネギを食べる前の対策方法


ニンニクやネギ類を食べることがわかっているときは、事前に口臭サプリを飲んでおくことがおすすめです。
口腔内に香りをまとわせるタイプではなく、素早い消臭効果が期待できるタイプのサプリが良いでしょう。
食べる1時間ほど前に飲んでおけば、ニンニクやネギ類の香りはだいぶ抑えられる可能性が高まります。
ニンニク類の臭い消しに良いと言われる牛乳やヨーグルトなども一定の効果が期待できますが、食べて30分もすると強く臭ってくるので、事前のサプリの方がおすすめです。


ニンニクやネギ類は、細かく刻むほど臭い成分が多く発生します。
そのため、細かく刻まれて調理されているメニューは食べないようにするか、どうしても食べなければならないときは、丸ごと調理されているものを選び、少量食べると良いでしょう。
完全に臭いを避けることは難しいですが、食べ始めからプンプン臭う状態を軽減できます。


ニンニクやネギ類を食べる前に、メニューを確認して、ニンニクやネギ類が入っているときはそれらを避けて食事をするようにしましょう。
例えばステーキの上にフライドガーリックが乗っているとしたら、フライドガーリックを避けるだけでも、口臭予防になります。
また、メニューを決める段階で、ニンニクやネギ類が入っていないことを確認することや、入っている場合は抜いてもらうようにオーダーすることも1つの方法です。
にんにく料理を食べた後の対策法


うっかりニンニクやネギ類を食べてしまったあとは、即効消臭効果のある口臭サプリを飲むことがおすすめです。
口の中で舐めたり、かみ砕いて使えるチュアブルタイプが使いやすく、消臭効果を得やすいでしょう。
チュアブルタイプではなくても、早く消臭してくれる成分が配合されているなら、目安量よりも1粒程度多く飲んでおくとより効果的です。


緑茶のカテキンや、香りの強いジャスミン茶は、ニンニクやネギ類の臭いを直接消すことはできませんが、一定の消臭効果があります。
高濃度のカテキンを含む緑茶が理想的で、ジャスミン茶の場合でも濃いめのものが効果的だと言われています。
ただし持続性は期待できないので、お茶類で一時的に口臭を抑えたあとは、口臭サプリなどでケアする方が良いでしょう。
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リンゴやリンゴジュースのポリフェノールは、消臭効果があり、ニンニクやネギ類の悪臭を完全消臭はできませんが、口内を爽やかにして消臭してくれる効果が期待できます。
果物類やガムなどもポリフェノールが含まれるものなら同様の効果が期待できます。
どうしても口臭がきになるときは、これらの対策をした上でマスクをして過ごすなども有効な手段です。
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